輸入品SDSを確認する方法|国内での譲渡・提供前に整理する情報
著者・監修 ・ YDAIコンサルティング株式会社 代表
目次
輸入品のSDSを扱うときは、原文、製品名、成分情報、国内での譲渡・提供の予定、受領者が確認できる資料を分けて整理します。個別の法令適用は記事で決めず、製品ごとの資料と確認先を整理します。
厚生労働省の「化学物質による労働災害防止のための新たな規制に関するQ&A」は令和6年2月28日に更新されています。輸入品に関する資料を確認するときは、文書名、更新日、確認日を記録し、掲載内容を確認する入口として使います(出典:化学物質による労働災害防止のための新たな規制に関するQ&A/更新日: 令和6年2月28日/確認日: 2026-10-01)。
輸入品のSDSで最初に整理すること
輸入品では、原文のSDS、製品を識別する情報、提供者、国内で予定する取扱いを対応付けます。原文の言語だけで資料の役割を判断せず、どの製品のどの版に関する資料かを確認します。
資料を整理する目的は、個別の法令適用を一般論から決めることではありません。譲渡・提供の予定があるか、誰が資料を確認するか、どの情報が不足しているかを明らかにし、必要な確認につなげます。
| 整理する資料 | 確認する内容 | 記録する情報 |
|---|---|---|
| 原文SDS | 言語、版、提供者、更新日 | ファイル名、確認日 |
| 製品情報 | 製品名、成分に関する情報、用途 | 製品識別情報 |
| 国内での予定 | 譲渡・提供の予定、相手方 | 予定時期、確認担当 |
| 確認用資料 | 受領者が参照する資料 | 資料の版、保管先 |

原文情報を確認する
提供者・版・言語・更新日を控える
原文のSDSについて、提供者、版、言語、作成日または更新日、受領日、確認日を控えます。複数のファイルがあるときは、ファイル名だけで同じ資料と判断せず、製品名と版を照合します。
版が異なる資料を並べる場合は、どれが現在受領している資料かを確認します。翻訳を依頼する可能性があるときも、最初に原文の版と提供者を整理しておくと、依頼する資料の範囲を明確にしやすくなります。

製品名・成分情報・用途を整理する
製品名、成分に関する情報、用途は、原文のSDSと対応付けます。製品名が海外での資料と国内の発注資料で異なる場合は、同じ製品かを推測せず、提供者や識別情報を確認します。
用途も、提供者資料にある情報と、国内で予定している取扱いを別に記録します。違いがある場合は、どの資料で確認するか、誰へ問い合わせるかを整理して、必要な確認事項を明確にします。
国内での情報伝達を確認する
譲渡・提供の予定を整理する
国内で譲渡・提供する予定があるかを確認し、相手方、予定時期、製品、資料の版を対応付けます。予定が未確定の場合も、どの資料が必要になる可能性があるかを一覧にしておくと、取引が具体化した時に確認しやすくなります。
一般的な説明から、特定の輸入品にどの対応が必要かを結論付けることはできません。製品の成分、用途、取引の流れ、資料の状態をそろえ、個別の確認が必要な点を分けます。

受領者が確認できる資料を確認する
受領者がどの資料を確認できるかを考えるときは、原文、製品名、版、確認担当、保管先を整理します。原文のまま保管している資料、翻訳を検討する資料、提供者へ確認する資料を別の欄にすると、情報の状態を追いやすくなります。
受領者へ示す資料の内容や個別の法令適用に迷う場合は、一般的なQ&Aだけで結論を出さず、根拠資料をそろえて所轄労働基準監督署や専門家へ確認します。
個別の法令適用を分ける
所轄労働基準監督署や専門家へ確認する場面
輸入品の資料には、原文の言語、供給者、製品名、成分、用途、国内での譲渡・提供の予定など、複数の確認点があります。特定製品の法令上の扱いを記事だけで確定することはできません。
相談する際には、原文SDS、製品資料、用途、取引の流れ、確認したQ&Aの文書名と確認日をそろえます。翻訳依頼前の情報整理は、SDS翻訳を外部へ依頼する前にも参考になります。

輸入品の資料一覧には、原文の言語、提供者、版、更新日、製品名、成分に関する情報、用途、受領日、確認日、国内での譲渡・提供の予定を記録します。資料が海外で作成されたという事情だけで、製品の資料や取引の状況を同じものとせず、別々に確認します。
原文のSDSと国内で参照する資料を対応付ける場合は、どの製品に関する資料かを先に確認します。製品名が異なる表記になっている場合も、提供者や識別情報を確認し、推測で同じ製品と決めません。確認できない点は提供者へ問い合わせる事項として整理します。
翻訳が必要かを検討する場合は、原文の版、翻訳する範囲、利用する場面、受領者、確認する担当を分けます。翻訳した資料を受け取る予定がある場合も、原文と翻訳資料の版、確認日、保管先を対応付けます。
国内での譲渡・提供の予定が変わった場合は、相手方、製品、予定時期、資料の版を見直します。取引の予定と資料の状態を別に記録すると、どの情報を誰が確認するかを整理しやすくなります。一般的な情報から個別の適用を確定しません。
「化学物質による労働災害防止のための新たな規制に関するQ&A」を確認した場合は、文書名、更新日が令和6年2月28日であること、確認日を資料一覧に残します。Q&Aのページを、特定製品の法令上の結論を出す資料として単独で使わず、原文SDSと製品資料を照合します。
依頼先や確認先へ資料を共有する場合は、原文SDS、製品名、提供者、版、用途、取引の流れ、確認したQ&Aの情報をそろえます。SDSの自社対応と外部委託の選び方は、資料と役割の整理の参考になります。
輸入品の資料を見直す担当が変わったときも、資料の出所、版、確認日、製品との対応が残っていれば、確認を引き継ぎやすくなります。原文、翻訳を検討する資料、提供者へ確認する資料を別の欄にして保管します。

原文SDSを受け取った時点では、資料の言語だけで処理を決めません。提供者、製品名、版、更新日、用途、国内での譲渡・提供の予定を対応付け、どの情報が未確認かを整理します。複数の原文がある場合は、対象製品ごとに確認日を残します。
原文と国内で利用する資料を見比べる場合は、製品名や物質名の表記差、提供者、版、用途を個別に確認します。表記が近いだけで同じ資料と判断せず、確認できない点を問い合わせ事項としてまとめます。資料の差異と確認する担当を別の欄にします。
取引の予定が具体化した場合は、相手方、予定時期、製品、参照する資料、確認担当を見直します。以前に確認した資料を上書きするのではなく、確認日と版を追加します。個別の法令適用は、原文SDSと製品資料をそろえたうえで確認します。
輸入品の資料を見直す際は、原文の言語、提供者、製品名、SDSの版、更新日、用途、確認日、取引の予定を一つの一覧にします。以前に確認した資料を上書きするのではなく、どの原文とどの製品資料を比べたかを対応付けます。
資料を社内で共有する場合は、原文だけではなく、対応する製品名、提供者、版、保管先、確認日、確認した目的を添えます。資料を受け取る人が、原文、翻訳を検討する資料、提供者へ確認する資料を別に確認できる状態を保ちます。
製品、用途、供給者、国内での譲渡・提供の予定に変更が生じたときは、以前の記録を基に、どの資料を再確認するかを整理します。一般的なQ&Aと個別製品の判断を分け、必要な根拠資料をそろえて確認します。
確認記録は、担当者が替わった時にも参照できるよう、製品名、提供者、資料の版、確認日、保管先、確認した目的を対応付けます。前回の記録を残して新しい記録を追加すると、資料や取引の変更がどの確認に影響するかを整理しやすくなります。確認できない項目は空欄のままにせず、確認する資料または確認先を記録します。一覧を定期的に見直し、変更がない場合にも確認した日と資料を残します。
まとめ
輸入品のSDSは、原文、製品情報、国内での譲渡・提供の予定、受領者が確認する資料を分けて整理します。文書名、版、提供者、更新日、確認日を残し、個別の法令適用は根拠資料に基づいて確認します。
翻訳前の整理はSDS翻訳を外部へ依頼する前に、対象確認は自社の取扱物質が対象か確認する手順、関連情報はお役立ち情報カテゴリを参照してください。
よくある質問
- Q. 輸入品のSDSで何を最初に確認しますか。
- 原文の提供者、版、言語、更新日、製品名、成分に関する情報、用途、国内での譲渡・提供の予定を確認します。資料は製品ごとに対応付け、確認日も残します。
- Q. 原文だけで対応を決められますか。
- 決められません。原文は重要な資料ですが、製品、用途、取引の予定、受領者が確認する資料を整理し、個別の法令適用は根拠資料に基づいて確認します。
- Q. 国内での譲渡・提供はどこへ確認しますか。
- 製品名、原文SDS、成分に関する資料、用途、取引の流れをそろえ、必要に応じて所轄労働基準監督署や専門家へ確認します。Q&Aの文書名、更新日、確認日も相談資料に残します。
出典
本記事の出典は に内容を確認しています。
- 1.化学物質による労働災害防止のための新たな規制に関するQ&A(令和6年2月28日更新)/厚生労働省(mhlw.go.jp)