SDSはいつ通知する?|譲渡・提供前に整理する確認点
著者・監修 ・ YDAIコンサルティング株式会社 代表
目次
SDSは、譲渡・提供する時までに通知することが基本です。提供前、継続取引、変更時を一つの流れにせず、それぞれで確認する資料と記録する時点を分けます。
通知の時期を出荷日だけで管理すると、どのSDSを誰へどの方法で伝えたかが分かりにくくなります。製品、相手方、SDSの版、通知方法、通知日を一組にすると、確認の経緯を追いやすくなります。
通知時期の基本
労働安全衛生規則第34条の2の5第1項は、対象となる化学物質等を譲渡・提供する時までに通知することを定めています。継続的・反復的に譲渡・提供する場合で既に通知しているときの取扱いも、同項で確認します(出典:労働安全衛生規則第34条の2の5第1項/確認日: 2026-09-06)。
通知の時期は、SDSの内容を確認した日とは別の情報です。いつ資料を確認したか、いつ相手方へ通知したか、いつ製品を譲渡・提供したかを別の列に残すと、変更があったときに確認しやすくなります。
| 確認する場面 | 主に確認する情報 | 記録する時点 |
|---|---|---|
| 提供前 | 製品、相手方、SDSの版、通知方法 | 通知日 |
| 継続取引 | 前回通知の有無、資料の変更 | 確認日 |
| 変更時 | 変更後のSDS、通知先、閲覧状態 | 変更確認日、通知日 |

提供前に確認すること
譲渡・提供する時までに整理する情報
提供前には、対象の製品名、相手方、通知するSDSの版、通知方法、譲渡・提供の予定を確認します。製品の出荷予定だけでなく、相手方がどの資料を確認できるかまで整理すると、通知の入口を確かめられます。
製品名が似ている場合や、提供者が異なる場合は、同じSDSを使えると決めつけません。受領済みSDSの版、作成日または改訂日、提供者を確認し、対象製品との対応を記録します。

通知方法と時期を別に残す理由
通知方法は、文書、電子メール、URLと閲覧を求める旨の伝達などから確認します。どの方法を選んだかと、いつ通知したかは別の情報です。URLを伝えた場合も、対象のSDSへ到達できる状態と、相手方へ伝えた日を分けて記録します。
通知の方法を変更した場合は、変更前後の記録も製品ごとに残します。SDSの交付方法では、URLや二次元コードを使う場合の確認点を整理しています。

継続取引と変更時を確認する
すでに通知済みの場合を確認する前提
継続的・反復的な取引では、前回にいつ、どのSDSを、誰へ通知したかを確認します。前回の通知記録があっても、対象製品、相手方、SDSの版、提供形態が同じかを確認し、違いがある場合は必要な対応を検討します。
取引先の担当者名だけで通知先を判断せず、会社や部門、受け取る資料、通知の経路を確認します。記録に製品名とSDSの版を残すと、通知済みの前提を確かめやすくなります。
変更後に見直す通知と閲覧状態
労働安全衛生規則第34条の2の5第2項は、通知対象物の人体に及ぼす作用について、直近の確認日から5年以内ごとに変更の要否を確認することを定めています(出典:労働安全衛生規則第34条の2の5第2項/確認日: 2026-09-06)。
変更を確認したときは、変更後のSDSの版、確認日、通知先、通知方法を見直します。URLを用いる場合は、変更後も相手方が該当するSDSを閲覧できる状態かを確認します。SDSの入手・管理・更新の実務フローも参考になります。

取引ごとの該非を決めない
相手方・製品ごとの判断を外部へ確認する場面
特定の取引について、いつ、どの相手方へ通知する必要があるかは、製品の成分、用途、譲渡・提供の形態などで確認点が異なります。一般的な通知時期の説明だけで、個別取引の対象や必要な対応を確定することはできません。
製品名、SDS、用途、取引の流れ、相手方、前回の通知記録をそろえると、確認したい論点を伝えやすくなります。対象の確認は、自社の取扱物質が対象か確認する手順を参照できます。

通知時期を管理する一覧には、製品名、相手方、SDSの版、通知方法、通知日、譲渡・提供の予定日、確認日を記録します。出荷日だけを一つの基準にすると、資料を確認した時点と相手方へ通知した時点の違いが分からなくなります。
提供前の確認では、SDSの版が対象製品に対応するかを確認します。取引先の名称が同じでも、製品、部門、提供時期が異なる場合は、以前の通知記録をそのまま使わず、必要な情報を照合します。通知方法と通知先も記録します。
継続取引で前回の通知記録を参照する場合は、前回のSDSの版、通知先、通知方法、製品名を確認します。資料に変更がないと判断したときも、確認した日と資料を残すと、次回の取引時に確認の根拠を追いやすくなります。
URLを使う通知では、案内したURL、相手方へ閲覧を求めたこと、リンク先のSDSの版、通知日を対応付けます。リンク先のページを更新する場合は、変更後も対象製品のSDSを確認できるかを見直します。
変更があった場合は、変更を知った日、変更後のSDSを確認した日、相手方へ通知した日を分けます。三つの日を同じ日付として処理せず、何を確認した記録かを明確にすると、関係者への案内を見直しやすくなります。
通知の対象や取引ごとの適用を確認する場合は、製品名、SDS、用途、相手方、提供形態を整理します。一般的な通知時期の説明を、特定の取引で必要な対応の結論に置き換えず、根拠資料をそろえて確認します。
SDSの情報を確認する順番はSDSの通知事項、対象物を確認する流れは自社の取扱物質が対象か確認する手順を参照できます。各資料の確認日を一覧に残します。
通知時期を確認する記録には、製品名、相手方、SDSの版、通知方法、通知日、譲渡・提供の予定日、確認日を残します。通知日と出荷日が近い場合も、どの時点に何を確認したかを別に記録すると、資料の経緯を追いやすくなります。
継続取引で前回の通知を確認する場合は、前回の製品名、SDSの版、相手方、通知方法と現在の取引情報を照合します。変更がない場合も、確認日と参照した資料を残します。製品や相手方に変更があれば、必要な確認事項を一覧にします。
URLや電子メールを使う通知では、相手方へ伝えた入口、対象のSDSの版、通知日を対応付けます。資料が更新された場合は、変更後のSDSを相手方が確認できる状態かを見直し、変更を知った日と通知した日を混ぜずに記録します。
通知時期の記録を見直す際は、製品名、相手方、SDSの版、通知方法、通知日、譲渡・提供の予定日、確認日を一つの一覧にします。過去の記録を新しい資料で上書きするのではなく、どの取引とどの通知を確認したかを対応付けます。
資料を社内で共有する場合は、通知日だけではなく、対応する製品名、SDSの版、相手方、通知方法、確認日、確認した目的を添えます。資料を受け取る人が、提供前、継続取引、変更時の確認を別に確認できる状態を保ちます。
製品、用途、相手方、SDSの版、取引の予定に変更が生じたときは、以前の通知記録を基に、どの情報を再確認するかを整理します。一般的な通知時期の説明と個別取引の判断を分け、必要な根拠資料をそろえて確認します。
確認記録は、担当者が替わった時にも参照できるよう、製品名、提供者、資料の版、確認日、保管先、確認した目的を対応付けます。前回の記録を残して新しい記録を追加すると、資料や取引の変更がどの確認に影響するかを整理しやすくなります。確認できない項目は空欄のままにせず、確認する資料または確認先を記録します。一覧を定期的に見直し、変更がない場合にも確認した日と資料を残します。
まとめ
SDSの通知時期は、譲渡・提供する時までの通知、継続取引での前回通知の確認、変更後の資料と閲覧状態の確認に分けます。通知日とSDSを確認した日を別に記録すると、変更時にも対応を追いやすくなります。
通知方法はSDSの交付方法、対象確認は自社の取扱物質が対象か確認する手順、法令・制度解説は法令・制度解説カテゴリを参照してください。
よくある質問
- Q. SDSはいつまでに通知しますか。
- 対象となる化学物質等のSDSは、譲渡・提供する時までに通知することが基本です。製品、相手方、SDSの版、通知方法、通知日を結び付けて確認します(出典:労働安全衛生規則第34条の2の5第1項/確認日: 2026-09-06)。
- Q. 継続取引では毎回同じ手続が必要ですか。
- 継続的・反復的な譲渡・提供で既に通知している場合の取扱いがあります。前回の通知記録、製品、相手方、SDSの版に変更がないかを確認し、個別の取引形態に応じて判断します。
- Q. 変更時の対応はどの記事で確認しますか。
- SDSの版、確認日、変更後の通知先を整理する考え方は、SDSの入手・管理・更新の実務フローで確認できます。個別の取引に関する結論は、根拠資料に基づいて確認します。
出典
本記事の出典は に内容を確認しています。
- 1.労働安全衛生法(昭和47年法律第57号)/e-Gov法令検索(laws.e-gov.go.jp)
- 2.労働安全衛生規則(昭和47年労働省令第32号)/e-Gov法令検索(laws.e-gov.go.jp)